スイス国民の特徴は、移住である。年々多くのスイス人が国外へ移住している。また、スイス全人口の1/4を外国人が占めている。
国外に暮らすスイス人とスイスに暮らす外国人
国外で暮らすスイス人が増えており、現在、その割合はスイス人全体の10%となっている。15世紀から18世紀にかけてスイス人は、兵士として、または、貧困や宗教上の紛争から逃れるために国外へ移り住んだ。現在では、企業の社員、大学生、研究者、芸術家が勉学や仕事のキャリアのために一時的にスイスから離れ暮らしている。または、退職者が外国に移住するケースもある。国外への移住者の75%は複数の国籍を取得している。
最も多くスイス人移住者がいるフランスとドイツツ
国外で暮らすスイス人の2/3がヨーロッパ諸国におり、最も多いのがフランスとドイツである。ヨーロッパ以外で多くのスイス人が暮らすのは、アメリカ、カナダ、オーストラリアである。
同じく、スイスには多くの外国人が暮らしている。スイスに暮らしている人の1/4以上がスイスのパスポートを持たない。スイスに暮らす外国人の1/5はスイスで生まれたか、または、スイスで育った人達だ。全体的にみてもスイス国民のおよそ40%は移民的背景を持っている。外国人比率の高さは、スイスの多文化的性質を強める要素となっている。
スイスに住む外国人の中で最も多いのはイタリアとドイツからの移住者ある
スイスで最も多く暮らす外国人はイタリア人とドイツ人であり、それぞれ30万人を超えている。ホルトガル人、フランス人がそれに続く。外国人全体の3/4以上がヨーロッパ諸国からの移住者である。しかし、ヨーロッパ以外のパスポートを持つ移住者も年々増えている。
外国人の比率は、都市化の度合い、経済構造、国境への距離など地域によって大きな違いがある。ジュネーブ州では40%を占めているのに対し、ウーリ州の外国人の割合はおよそ10%強である。